日々の音色とことば

usual tones and words

音楽について

Fuji Rock Festival '12 1日目感想まとめ

いやあ、楽しかったね、フジロック。3日間あんなに晴れたのは初めてだったと思います。 そういうわけで、フジロックの雑感をまとめてアップします。ほんとはツイッターでいろいろ呟こうと思ってたんだよなあ。でも会場ではほとんど電波が入らず。グリーンス…

アノニマスはなぜ日本政府とレコード協会に宣戦布告をしたのか

著作権法が改正され、違法ダウンロードの刑事罰化が決まってから数日後。アノニマスが日本をターゲットに動き始めた。第一報は以下の記事に詳しい。Anonymousが日本政府とレコード協会に“宣戦布告” 違法ダウンロード刑事罰化に抗議 http://www.itmedia.co.jp…

砂を噛むような無力感と、それでも2012年が「始まり」の年になる直感について

2007年、僕は当時の音楽雑誌に「終わりの始まり」というテーマで原稿を書いた。このブログを始めたのはちょうど2008年のはじめのことで、その時に強く感じたことが、記録として残っている。「終わりの始まりのあとに(1)」 http://shiba710.blog34.fc2.com…

アジカンと「バックビート問題」(その1)〜武道館公演から見えた「黄金律」

BEST HIT AKG(2012/01/18)ASIAN KUNG-FU GENERATION商品詳細を見る先日アジカンの武道館公演を観てからずっと考えているのが、「表拍=ダウンビート」と「裏拍=バックビート」に関しての話。今の段階での僕の考えをまとめておこうと思う。彼らの楽曲の最大…

POLYSICSとソーシャル・キャピタルと“繋がりの社会性”

15th P(初回生産限定盤)(DVD付)(2012/02/29)POLYSICS商品詳細を見るPOLYSICSのニューアルバム『15th P』に収録されている“友達ケチャ featuring 友達”が面白い。最初に聴いた時は「なんてバカバカしい!」と吹いたけれど、実はこれ、ネタにして終わるには勿…

te' 「音の中の『痙攣的』な美は、観念を超え肉体に訪れる野生の戦慄。」

te'の新作『「音の中の『痙攣的』な美は、観念を超え肉体に訪れる野生の戦慄。」』についての文章を書きました。 MVが公開されている1曲目も勿論格好いいんだけれど、個人的に最もツボなのは3曲目の新曲。はやくライヴで体感したいなと思ってます。te’は自ら…

野田洋次郎「新しい時代の入り口で思うこと」について

僕が見せようとしていたことを、あの大地震がもっと大きなインパクトで実際に見せてしまったんです。野田洋次郎は、アルバム『絶体絶命』とそれを受けた全国ツアー『絶体延命』後に初めて行われたインタヴュー(『papyrus』10月28日発売号・特集「新しい時代…

DOESは何が「和風」なのか

FIVE STUFF(初回生産限定盤)(DVD付)(2011/07/27)DOES商品詳細を見る7月15日発売のMUSICAでDOESの新作『FIVE STUFF』についてのレヴューを書いたんだけれど、その300字ではとても書ききれなかった「DOESが“和”であることの考察」について補足しておこうと思う…

サカナクションのニューシングル『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』について。

『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』【初回限定盤】(CD-EXTRA)(2011/07/20)サカナクション商品詳細を見るWhen we became indifferent to stay up all through the night.2011,Tokyoサカナクションのニューシングル『バッハの旋律を夜に聴いたせいです…

「SHARE FUKUSHIMA」について(2)

Video streaming by Ustream「SHARE FUKUSHIMA」のライヴを、家に帰ってからUSTREAMのアーカイブで再び観た。非常にハイクオリティな映像と音。新しいシステムを試したんだということを、どこかで耳に挟んだ。でも、やっぱり、あの場でしか感じられなかった…

「SHARE FUKUSHIMA」について(1)

6月11日、「セブンイレブンいわき豊間店」で行われたイベント「SHARE FUKUSHIMA」に行ってきた。あの場でしか感じられなかった感覚が沢山あった。行ってよかった、と思っている。 午前6時30分集合のバスツアー。午前中にはボランティア作業。とは言っても、1…

レディー・ガガを熱く語りたい「その2:マイノリティの全肯定」

再びレディー・ガガについて。ちなみにアルバム『ボーン・ディス・ウェイ』はまだ聴いていません。発売される前に書き切ってしまいたいなあ。Born This Way Ep(2011/03/15)Lady Gaga商品詳細を見る前回の記事に書いたことは、(1)彼女のポップ性の由来は「…

レディー・ガガを熱く語りたい「その1:ソーシャルメディア時代のアンディ・ウォーホル」

レディー・ガガのセカンド・アルバム『ボーン・ディス・ウェイ』が5月23日に発売される。ボーン・ディス・ウェイ (スペシャル・エディション(2CD))(2011/05/23)レディー・ガガ商品詳細を見るひょっとしたら、今の日本で彼女ほど「批評されていない」洋…

斉藤和義“ずっとウソだった”と忌野清志郎

ずっとウソだった/斉藤和義この国を歩けば 原発が54基 教科書もCMも言ってたよ 「安全です」 オレたちを騙して 言い訳は「想定外」 懐かしいあの空 くすぐったい黒い雨ずっとウソだったんだぜ やっぱバレてしまったな ほんとウソだったんだぜ 原子力は安全…

東日本大震災に、届けられた音楽(9)

世界中に花束を/THE BACK HORN上記はコメント映像。 メンバーの菅波栄純・松田晋二が福島県出身、山田将司が茨城県出身という彼ら。 震災を受けて作られた新曲「世界中に花束を」は有料配信され、その収益金は全額、被災者への義援金として寄付されるという…

東日本大震災に、届けられた音楽(8)

今どこにいますか/加藤登紀子 今どこにいますか 寒くはないですか お腹はすいてませんか 眠る場所はありますか誰かと手をつないでいますか 暖かな火はありますか 誰かを胸に抱いてますか 青い空を見上げてますか大きな悲しみは嵐のように 突然に訪れるけど …

東日本大震災に、届けられた音楽たち(7)

震災から12日。フェスやイベントの開催中止、音源のリリース延期のニュースは相次いでいる。しかし、今日も、様々なミュージシャンが各地で自らの思いを音楽の形にしている。 突き動かされるような表現もあれば、自らの無力さに悩みながら「できることをする…

東日本大震災に、届けられた音楽(6)

ミュージシャンの方々が、震災で被災した方々に届けて発表した作品を紹介していきます。 今日からは基本的に、新曲として発表されたものをまとめていきます。You & Me / Superfly 今、被災地の方も、被災地を見守る皆さんも不安を抱いていると思います。 で…

東日本大震災に、届けられた音楽(5)

昨日に引き続き、ミュージシャンの方々が作品を発表しています。 強く感銘を受けたものを紹介していきます。 toe/Ordinary Days上のYouTube映像はデモ版です。iTUNESで配信された楽曲の売上げが寄付されるようです。詳しくは、特設サイトhttp://ordinaryday…

東日本大震災に、届けられた音楽たち(4)

昨日に引き続き、ミュージシャンの方々が作品を発表しています。 強く感銘を受けたものを紹介していきます。 ふるさと/向井秀徳 am326/凛として時雨(再生はここをクリック)http://www.sigure.jp/am326/夜中、少しでも届くように窓を開けながら録りました…

東日本大震災に、届けられた音楽たち(3)

昨日に引き続き、ミュージシャンの方々がYouTubeに作品を発表しています。 強く感銘を受けたものを紹介していきます。a life/坂本龍一&大貫妙子汗を流そう ご飯を食べよう ぐっすり眠ろう 爪先まで 無邪気に笑おう たくさん泣こう 見たら助けよう 手を伸ば…

東日本大震災に寄せられた、ミュージシャンからのメッセージたち(1)

東北地方太平洋沖地震に際して、ミュージシャンからの様々なメッセージが発せられています。 それらをかいつまんで紹介。節電の要請もあり、様々なイベントやライブが中止されています。 パッケージのリリース延期も相次いでいます。 もちろん、困難に直面し…

東日本大震災に、届けられた音楽たち(2)

昨日に引き続き、ミュージシャンの方々がYouTubeに作品を発表しています。悲惨な状況を前に、「何か出来ることはないか」という思いに駆り立てられた人達の作品が、 少しでも皆の日常を照らす光のようなものになれば、と祈ります。若い人達の中にも“何もでき…

東日本大震災に、届けられた音楽たち(1)

震災から2日。 ミュージシャンたちが自らの祈りを音楽に変え、YouTubeに発表しています。 それぞれの「何かをしなければ」という思いを、「音楽の力にできることがあるはずだ」という思いを、 心から応援します。 ミト(クラムボン)/312 (a song dedicated…

「CDが売れなくなった」のは何故か/ togetter

今の時点での現状認識。togetterでのまとめを自分のブログに貼り付けるサービスがあったので、こちらにも残しておきます。

FLEET「Cipher サイファ」と「初音ミクにみる新たな文化」について

3年ぶりのアルバム『TRANSIT』をリリースしたFLEETこと佐藤純一が、そのリリースと時を同じくして、ボーカロイドによる楽曲“Cipher(サイファ)”をニコ動で発表している。アルバム『TRANSIT』は丹念な打ち込みとバンドサウンドを融合させた、ひんやりとした…

日経ビジネスAssocie 「残響 河野社長インタビュー」を読んだ

日経ビジネス Associe (アソシエ) 2011年 2/1号 [雑誌](2011/01/06)不明商品詳細を見る『日経ビジネス Associe』の1月6日発売号に、残響社長・河野章宏氏のインタビューが掲載されていた。どうやらかなりの反響を集めている模様。さもありなん。読み応えのあ…

2010年個人的ベスト5

『CDジャーナル』1月号の特集企画「2010年のベスト・ディスク100 +2010年 私のベスト5」に参加しました。CD Journal (ジャーナル) 2011年 01月号 [雑誌](2010/12/20)不明商品詳細を見る 僕が選んだ5枚は以下の通り。神聖かまってちゃん『みんな死ね』みん…

2010年の音楽シーンについて

少し早いけれど、2010年を振り返っていこうと思う。 久しぶりに帰国して、山のように溜まっていた郵便物を開けると、僕が原稿を書いた『MUSICA』と『MARQUEE』が届いていた。そして、どちらでも「今、日本のロックシーンに起こっている変化」を特集していた…

camp -music and entertainment magazine-

(一度書いた内容が操作ミスで消えてしまっていた……。再び書き直します) iPhone/iPod Touch専用アプリケーションとしてのカルチャー・音楽マガジン「Camp」の打ち合わせに参加。まだ立ち上がったばかりだけれど、非常に可能性を感じさせる媒体だと思う。パ…