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日々の音色とことば

新刊『ヒットの崩壊』が出ました。

Vampilliaというバンドが凄いという話

去年に「endless summer」という曲をきっかけに知って、そこから一気にハマったVampilliaというバンドについての話。いやあ、この人たち最高なんですよ。 写真見ても一体誰なんだ?って感じだと思うんですけど。でも、曲を聴くと、すごくセンチメンタルで、…

『初音ミクはなぜ世界を変えたのか?』序章公開

4月3日発売の単行本『初音ミクは何故世界を変えたのか?』の発売に先立ち、序章を先行公開します。 初音ミクはなぜ世界を変えたのか?(2014/04/03)柴那典商品詳細を見る発売元の太田出版のページでは、EPUB版のダウンロードも行っています。【電子書籍版 序章…

単行本『初音ミクはなぜ世界を変えたのか』発売

初音ミクはなぜ世界を変えたのか?(2014/04/03)柴那典商品詳細を見る去年から時間をかけて書いてきたり、いろんなところで喋ってきましたが、ようやく初の単著が発売になります。 初音ミクの誕生を三度目の「サマー・オブ・ラブ」に見立て、ボーカロイドの歴…

第56回 #グラミー賞 受賞者を勝手に予想してみた

(※画像はWOWOWのサイトより)今回は「世界最高峰の音楽賞」グラミー賞の話です。もうシンプルに、競馬の予想よろしく本命と対抗挙げていこう、という話。洋楽不況とかいろいろ言われる昨今だけど、基本的にこういう「お祭りごと」は楽しんだもん勝ちだなあ…

Perfume東京ドームで、たった一つ物足りなかったこと/アイドル音楽の「体験」はまだまだ新しくなれる

■最高なエンターテイメントの「さらにその先」のフロンティアちょっと前のことになるけど、今日は12月25日、Perfumeの東京ドーム公演「Perfume 4th Tour in DOME『LEVEL3』supported by チョコラBB」に行った時の話を。ライヴはそれはもう素晴らしかったわけ…

今年も一年ありがとうございました/2013年の年間ベストと2014年の音楽シーンに向けての話

2013年もありがとうございました。ちょっと後半はブログ更新滞っちゃったなあ。この記事は紅白歌合戦を見ながら書いてます。年の瀬も押し迫ってきたということで、今年一年を振り返る内容で。いやあ、ほんといろんな人が言ってるけど、2013年は豊作の一年だ…

2010年代のJ-POPのテンポが「高速化」してるという話

(画像は番組サイトより) http://www4.nhk.or.jp/kameon/■BPM170超えが「当たり前」のロックバンドの登場前回の「ヨナ抜き音階」の話に引き続き、NHK Eテレ「亀田音楽専門学校」を元にした話です。ほんとね、何度も繰り返しますけど、この番組は面白いです…

日本のロックとボカロとアニソンの「ヨナ抜き音階」な名曲たち

(画像は番組サイトより) http://www4.nhk.or.jp/kameon/NHK Eテレの音楽番組「亀田音楽専門学校」、めちゃくちゃ面白いです。ほんと何度も言うけど、これ、特にミュージシャンとか音楽にかかわる仕事につこうと思ってる人は録画必須ですよ。「おもてなしの…

「音楽を売る」ということの先にあるもの

■ダウンロード違法化は何だったのか僕は数年前から「“CDが売れない”みたいな話で眉をひそめて暗い顔したり誰かを悪者にして指さして騒いだりするのはもういいから、さっさと次のこと考えようよ」ということを言い続けてきたんだけど、今日の話もそんな内容。…

ボーカロイドと「死」の境界線

(画像は『THE END』オフィシャルサイトより) ■「いないけど、いる」という感覚なんだか久しぶりになってしまった。今日はボーカロイドと「死」について。5月に渋谷慶一郎+初音ミクによるボーカロイドオペラ『THE END』を観てから、いろいろと考えてきた話…

「LINE Music」はスマホの普及で壊滅した「着うた」文化を蘇らせる

■音楽配信サービス「LINE Music」が2013年内にスタートLINEが2013年内に独自の音楽配信サービス「LINE Music」を開始することを発表しました。というわけで、今日はその話。8月21日に発表された新機能、新サービスのうちの一つで、他にはビデオ通話やECサー…

「カゲロウプロジェクト」と中二病と「スメルズ・ライク・ティーン・スピリット」

■楽曲と物語が愛されていたライヴ空間 8月15日。じんのワンマンライブ「ライブ・イン・メカクシティ SUMMER'13」に行ってきた。彼のライブが行われたのは2度目のことだけれど、僕が足を運ぶのは初めて。ちょっと衝撃的だった。なんだか、その場に起こってい…

「閉じた文化圏」の先へ 〜2010年代の「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」論 その2

前回に続いて、今回もRIJ論。今日は長いよ! ■「邦ロック界隈」というものまず、前回の「ロッキン文化圏」の話、ツイッターでの反応が大きく二つにわかれていて、すごく興味深かった。 ジャパンがなかった頃のロキノンに青春をかき乱されたおっさんとしては…

Tシャツと集合写真 〜2010年代の「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」論 その1

■「ロッキン文化圏」の誕生と定着ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2013に行ってきました。前回の記事の続きとしては「さあ、どのアイドルが勝ったかな?」ということを書いてもいいんだけど、それ以前にフェスそのものの構造がすごく興味深かったので、今日はその話…

ロックフェスの「戦場」に躍り出たアイドルたちの夏が始まる

(画像はROCK IN JAPAN FESTIVAL公式ページより)■ロックフェスはアイドルにとって「アウェーの場」ではなくなった「ロックフェスがアイドルたちの戦場になった理由」というタイトルのコラム考えてる。— 柴那典 (@shiba710) June 28, 2013こんなツイートをし…

Fuji Rock Festival '13 3日目感想&関連動画まとめ

続いて3日目。うすうす感じてたんだけど、去年に比べると、やっぱり人少なかったね。渋滞や行列や混雑がなくて快適に過ごせたのはイチ参加者として嬉しいんだけど、グリーンの前方がぎっしりと盛り上がってる風景も好きなので、ちょっと複雑な気持ち。あと、…

Fuji Rock Festival '13 2日目感想&関連動画まとめ

昨日に続いて、「ツイートを元にまとめたフジロックのライヴ感想と関連動画 まとめ」です。この日も雨がキツかった……。■ 夏木マリ 11:30〜 ORANGE COURTこの日はオレンジコートの夏木マリからゆるゆるとスタート。一番奥のステージ、しかも朝イチという時間…

Fuji Rock Festival '13 1日目感想&関連動画まとめ

フジロック、今年も楽しかったです。でも、去年みたいに3日間晴れとはいかなかったな。雨足が強くてつらかった。けどまあ、それもフジらしいというか。そういうわけで、3日間の雑感を1日ずつ書いていきます。まず、去年までとの大きな違いは、会場全体で…

30年間、日本のお昼に君臨する巨大な「空洞」について――書評『タモリ論』

■タモリの虚無と孤独 『タモリ論』、樋口毅宏さんから献本いただきました。面白かった! 書名こそ『タモリ論』だけれど、この本はタモリについてだけ語った一冊ではない。「笑っていいとも!」について、ビートたけしと北野武について、明石家さんまについて…

2013年上半期のCDとレコードを巡るあれこれを振り返る

■昨年をさらに上回ったシングルCD市場今回はさらりと、2013年の上半期を振り返ってみたいなーと思います。 まだ5月までの発表しかなかったけど、まずは数字から分析。一般社団法人 日本レコード協会|2013年5月 レコード生産実績(累計) http://www.riaj.or…

きゃりーぱみゅぱみゅとサカナクションと「自分らしさ」の魔法

■「自分らしさは、身に着けることができる」ということ それは、今年3月に行われた、きゃりーぱみゅぱみゅのワンマンツアー「100%KPP WORLD TOUR 2013」、ZEPP TOKYOでのこと。ライヴが終わって混み合う物販エリアで、一人の女の子が、親と一緒にファンクラ…

「浮世絵化するJ-POPとボーカロイド」のその後の話。あと、6/17に下北沢でトークイベントやるってよ。

■ヒャダイン、『アイカツ』、ペガサスミックス盛り正直、予想以上の反響でした。このブログはちゃんとアクセス数とかとってないんだけど、ツイッターとかFacebook、ブックマークの反応を見ると、普段この手の音楽を聴かない人も含めて、かなり広いところまで…

bloodthirsty butchers、吉村秀樹氏のこと

bloodthirsty butchers、吉村秀樹さんが亡くなった。享年46歳。ニュースを訊いたときは、すぐには信じられなかった。ナタリー - bloodthirsty butchers吉村秀樹が逝去http://natalie.mu/music/news/91684 (これは「RISING SUN ROCK FESTIVAL 1999 in EZO」…

浮世絵化するJ-POPとボーカロイド 〜でんぱ組.inc、じん(自然の敵P)、sasakure.UK、トーマから見る「音楽の手数」論

■ガラパゴス化した環境で「浮世絵的な進化」を遂げたJ-POP今のJ-POPはすごく面白い。僕はここ最近、そのことをつくづく感じている。その理由はシンプルで、日本の音楽シーンが「ガラパゴス化」してるから。それも、いい意味で。ビルボードのTOP10がオースト…

ももクロの「オズフェスト」出演が明らかにしたもの

■オズフェストが成功をおさめた理由さて、出来事が風化する前にきっちりと自分が目撃したこと、考えたことをまとめておこう。少なくとも、僕には言いたいことが沢山あるぞ。5月11日、ももいろクローバーZが「OzzFest Japan 2013」に出演を果たした。改めて言…

「音楽メディア」を巡るあれこれ(3) 〜「NAVERまとめ」と、瓦解するプロとアマの境界線

■バンド「Wienners」を知らしめた一本の「NAVERまとめ」記事 今回の記事は、「音楽メディア」を巡るあれこれと、新しい音楽との出会い方http://shiba710.blog34.fc2.com/blog-entry-544.html 続・音楽メディアを巡るあれこれ〜食べログ研究と「影響力はどこ…

続・音楽メディアを巡るあれこれ〜食べログ研究と「影響力はどこから生まれるか?」という話

■炎上する「App Store」と信頼される「食べログ」今回の記事は、「音楽メディア」を巡るあれこれと、新しい音楽との出会い方http://shiba710.blog34.fc2.com/blog-entry-544.html の続きです。それぞれの音楽メディアにおいての「影響力」や「信頼」は、決し…

「音楽メディア」を巡るあれこれと、新しい音楽との出会い方

■問題は「紙 VS ウェブ」じゃない先日、THE PUBLICにて、こういうトークイベントがありました。「音楽メディアってなんだ!? 鹿野 淳×大山卓也トークセッション」http://2-5-d.jp/schedule/20130422p/音楽情報誌「WHAT’s IN?」、「PATi・PATi」の休刊のニュー…

ももクロとでんぱ組.incと大谷ノブ彦ANNと「熱量」についての話

■「熱量の生まれる場所」とはどこか先週4月10日、ダイノジ大谷ノブ彦さんのオールナイトニッポンで、このブログのことを紹介していただきました。なにそれ超嬉しい。光栄です。ここのところ書きたいことばかりたまって更新が追いつかずにいたんだけど、どん…

DeNAの音楽アプリ「Groovy」の可能性

■「Groovy」は「定額型サービス」じゃなかった。DeNAの新サービス「Groovy」の記者発表会に行ってきました。招待いただいたきっかけは、ドリルスピンに寄稿したコラム〈「聴き放題」だけでは音楽ストリーミングサービスが成功しない理由〉が、DeNAのサービス…

続・音楽の快楽をどう語るか ― AKB48の100曲とアウフタクトの話

■総合的な体験の中で楽曲の作用を語る、ということ前回の記事「音楽の快楽をどう語るか ― 書評『日本文化の論点』とその先の話」を公開した後に、宇野常寛さん本人からコメントいただきました。しかし「「システムが、社会が」の切り口で音楽を語ってる人っ…

音楽の快楽をどう語るか ― 書評『日本文化の論点』とその先の話

(※追記修正しました) 宇野常寛さんの新著『日本文化の論点』を読みました。 【目次】 序章 〈夜の世界〉から〈昼の世界〉へ 論点1 クール・ジャパノロジーの二段階論――集合知と日本的想像力 論点2 地理と文化のあたらしい関係――東京とインターネット 論点3…

ロンブー田村淳がニコ動に見出した「面白さ」

田村淳がテレビに見切りをつけた理由今のテレビを捨ててニコ動だけに絞ってやってみようと思った。それでホントに言ったんですよ、吉本興業に。俺、テレビを捨てて年棒制でニコ動専属タレントになるの無理かな?って」これは、先日発売された別冊カドカワの…

花澤香菜『claire』と「“渋谷系”を終わらせたのは誰か?」という話

■作り手の「本気」が伝わってくるということ花澤香菜の1stアルバム『claire』が素晴らしい。 花澤香菜さんの透明感ある歌声とキラキラした存在感が真ん中の軸にあって、様々な方向からそれを全力で引き出す制作陣の意地のようなものが全14曲に形になっている…

恍惚と暴力の間――MY BLOODY VALENTINE、2月10日新木場

マイ・ブラッディ・バレンタインの来日公演に行ってきました。僕が行ったのは、2月10日の新木場STUDIO COAST。東京の最終夜にあたる追加公演。それはもう思い入れのあるアーティストだし、22年ぶりの単独来日だし、単純にめちゃめちゃ素晴らしいライヴだった…

AKB48峯岸みなみの話の追記

そこにある「なんか」を言語化する解析とってないのでわからないですが、先日の記事「AKB48峯岸みなみを坊主頭にさせたのは誰か」は、おそらく相当のアクセスを集めたようでした。いやあ、やっぱりこのイシューは「誰もが何か言いたいと思ってる」問題だった…

AKB48峯岸みなみを坊主頭にさせたのは誰か

恋愛禁止という「校則」 AKB48の峯岸みなみが恋愛報道を機に坊主頭になって謝罪をした。もう昨日からいろんなところで言われていることだと思うけれど、この動画の持っている衝撃性はすさまじくて、目にした人の感情を(悪い意味で)揺さぶるものになってい…

僕らは「サード・サマー・オブ・ラブ」の時代を生きていた

■2007年に何が起こったのか2007年は時代の変わり目の年だった。少なくとも、音楽にとっては、間違いなくそうだった。去年、僕はようやくそのことに気付いた。iPhone、USTREAM、ニコニコ動画、初音ミク、soundcloud。いろんなサービスが、いろんなプロダクト…

冨田勲「イーハトーヴ交響曲」と、初音ミクの神話性

初音ミクは「雨ニモマケズ」を歌わなかった冨田勲『「イーハトーヴ」交響曲』、11月23日に行われたその世界初演をライヴ収録したCDがリリースされた。僕は東京オペラシティコンサートホールにて行われたその公演を生で観た。胸を揺さぶられるような内容で、…

NHK-FM「元春レイディオ・ショー」に出演します。

佐野元春さんからラジオ出演の依頼をいただき、「元春レイディオ・ショー」にて対談しました。 NHK-FM「元春レイディオ・ショー」http://www.nhk.or.jp/motoharu/ 光栄な機会をいただいて、ほんと嬉しい。連絡が来たときには心底驚いた。すごく尊敬するミュ…

『PLANETS vol.8』感想――未来は想像力が連れてくる

正月。久しぶりに実家に帰って、新聞を読んだ。最近ではすっかりネット中心の情報収集のスタイルになってしまったのだけれど、お正月に届く分厚い新聞をじっくり読むの、好きなんだよね。ぎっしりとチラシが挟まってるのもあるけど、重さが、まずいい。内容…

あけましておめでとうございます/紅白について

あけましておめでとうございます。2012年の年末は、カウントダウンライヴには行かず、家で紅白歌合戦を観ていました。久々にじっくり観た。面白かった。それぞれの短い持ち時間にいろんな演出とドラマが凝縮されていた。最初に痛感したのは、これは今年に始…

2012年の5曲+30曲

2012年を振り返って、個人的にすごく心に響いた5曲をピックアップ。 選ぶのに悩むかと思ったけれど、結果的に自分が書いたブログ記事のまとめになりました。 XINLISUPREME「Seaside Voice Guitar A.D.」「2012年、個人的に響いた1曲――XINLISUPREME「Seaside …

2012年、個人的に響いた1曲――XINLISUPREME「Seaside Voice Guitar A.D.」

2012年を振り返って、よかった作品、好きな作品は沢山あるけれど、「個人的に響いた1曲」は断然これだったなあ。XINLISUPREME「Seaside Voice Guitar A.D.」。 正直、聴く人を選ぶたぐいの音楽だとは思う。スピーカーが壊れたかと思うくらいのノイズが詰め込…

もはや平和ではない

12月12日、タワーレコード限定の500円シングルとして、うみのて『もはや平和ではない EP』がリリースされた。ようやく、この曲が音源化された。この曲を最初に知ったのは今年の春のこと。笹口騒音ハーモニカの弾き語りで、どこかのライヴで観たのがきっかけ…

祈ることの力 〜GREAT3「彼岸」によせて

■R.I.Pと言えないツイッターで訃報を知ることが多くなった。僕の知っている誰かが、誰かの死を僕に伝える。たとえば昭和の名優。つい最近までテレビの中で活躍していたタレント。数々の名曲を残した偉大なるミュージシャン。映画監督。いろんな人の死が、情…

95年の“渋谷系”の話/その頃のぼくらといったら、いつもそんな調子だった

1990年代に世界同時多発で盛り上がった“渋谷系”ムーブメントを象徴する楽曲を、現在のインディーズアーティストがカバーしたコンピレーションアルバム「渋谷系 リスペクト」が、3作連続でリリースされる。 (〜ナタリー「パーフリからCymbalsまで「渋谷系リ…

10-FEETの「つなぐ言葉」と、くるりの「まぜる言葉」

557日後の邂逅2012年、9月19日。京都を拠点に活動をする二組のロックバンドが、ニューアルバムを世に発表した。 くるりの『坩堝の電圧(るつぼのぼるつ)』と、10-FEETのアルバム『thread』。同世代であり、互いに強い地元への愛情を持ちつつ、様々な音楽の…

10-FEET“シガードッグ”と「ギャグの形見分け」

備忘録のようだけれど、気付いたことを後で思い出せるように、きちんとここに書いておこう。今年の夏、RUSH BALLで観た10-FEETのライヴ。takumaは、ニューアルバム『thread』に収録された“シガードッグ”を披露する前に、こんな風に言っていた。「先月37歳に…