日々の音色とことば

『ヒットの崩壊』『初音ミクはなぜ世界を変えたのか』発売中です

サム・スミスとグラミー賞、アメリカと日本について

ずいぶん久しぶりになっちゃった。今日はグラミー賞の話。そのことが象徴する、アメリカの社会の潮流が徐々に変化してきたってことと、じゃあそのへん、今の日本はどうなのよ?って話。 ■マックルモア&ライアン・ルイスからサム・スミスへの流れが象徴する…

音楽の「コピーできない体験」はライヴだけじゃない、という話

今日は音楽と「複製」にまつわる話。 「THE BIG PARADE」でも「URA PARADE」でも「体験は複製できない、だから(もうみんな言ってるけど)これからはライブだ」ということを、いろんな人が言っていて。もちろんその通りなんだけど、もう少し分解すると、複製…

ロックフェスと「戦争反対」について

■フェスの「レジャー化」が前提になった2014年 ROCK IN JAPAN FESTIVALに行ってきました。 今日の話はそこで感じたことについて。基本的にこのフェス、参加者にとっては楽しくて過ごしやすい素敵な場所だと思っているのです。そして同時に、そうやって進化し…

フジ・ロック持ち物リスト(2014年改訂版)

今週末からフジロックですね。 FUJI ROCK 持ち物リスト(個人用) - 日々の音色とことば http://shiba710.hateblo.jp/entry/20120726/1343300904 以前にもこのブログで備忘録的に書いていたんですが、「持ち物リスト」の改訂版を作っておこうと思います。 衣…

『アナと雪の女王』とグローバルポップの新潮流

(画像は公式サイトから) ■マルチデバイスのパッケージ すごいことになってる。7月16日に発売された『アナと雪の女王』のMovieNEXが初日で66万枚売れたというニュース。おそらくこれは初週で100万枚いくでしょう。 オリコンの調べによると、2014年7月16日…

pepperは「ロボット」というより「コミュニケーション・プラットフォーム」なんじゃないか?という話。

■クリエイターの想像力を引き出す仕組み 今日の話は、最近、すごく気になっているpepperについて。あれです、ソフトバンクがこないだ発表した「感情認識型ロボット」。来年に19万8000円で発売されるやつです。発表されたのは約一ヶ月前だけど、その時のニュ…

AirbnbとUberとYelpを使ってNYを旅して思ったこと

■いろんなものを静かに覆していくような力を持った「便利さ」 一週間ほど、ニューヨークに行ってきました。古くからの友人に会ったり、いろいろ充実した旅行だったんですが、そのことは置いておいて。 今回の旅は、別にそれを目指していたわけではないんだけ…

「一人で聴くもの」としてのCDと 「みんなで楽しむもの」としてのライブ、という話

■「楽しさ」の理由 今日は、前回の「ポップソングが『閉塞感』から『楽しさ』を共有する時代へ」という話への反響から考えたこと。そして、去年に書いた「J-POPの高速化」の続きのような話。 予想していたことだけれど、前回の記事は「そうそう、確かに」と…

ポップソングが「閉塞感」ではなく「楽しさ」を共有する時代へ

■「今はそれほど悪くない時代みたいだし」 久々にブログ更新します。今日の話は、ここ1〜2年になって、J-POPから読み取れる“時代の空気”のようなものが変わってきたんじゃないか?という話。これはもう肌感覚の話なのでもちろん違和感ある人はいると思うん…

初音ミクとレディー・ガガの共演が必然だった件について

■「世界を変えた」二組 今日の話は、初音ミクがレディー・ガガのコンサートツアーにオープニングアクトとして参加するという話題について。ガガ本人のツイッター、クリプトン社のニュースリリース、そして各ニュースサイトで報じられてます。 数々の3DCGコン…

「note」で毎日1曲×100日紹介しようという試みをはじめました。

noteという、新しいウェブサービスが始まりました。note ――つくる、つながる、とどける。https://note.mu/誘われて、使ってみて、だいたい一週間くらい経ちました。そこで考えたこと、やろうと思ったことを書きます。 まずはツイッターと共通の「shiba710」…

Vampilliaというバンドが凄いという話

去年に「endless summer」という曲をきっかけに知って、そこから一気にハマったVampilliaというバンドについての話。いやあ、この人たち最高なんですよ。 写真見ても一体誰なんだ?って感じだと思うんですけど。でも、曲を聴くと、すごくセンチメンタルで、…

『初音ミクはなぜ世界を変えたのか?』序章公開

4月3日発売の単行本『初音ミクは何故世界を変えたのか?』の発売に先立ち、序章を先行公開します。 初音ミクはなぜ世界を変えたのか?(2014/04/03)柴那典商品詳細を見る発売元の太田出版のページでは、EPUB版のダウンロードも行っています。【電子書籍版 序章…

単行本『初音ミクはなぜ世界を変えたのか』発売

初音ミクはなぜ世界を変えたのか?(2014/04/03)柴那典商品詳細を見る去年から時間をかけて書いてきたり、いろんなところで喋ってきましたが、ようやく初の単著が発売になります。 初音ミクの誕生を三度目の「サマー・オブ・ラブ」に見立て、ボーカロイドの歴…

第56回 #グラミー賞 受賞者を勝手に予想してみた

(※画像はWOWOWのサイトより)今回は「世界最高峰の音楽賞」グラミー賞の話です。もうシンプルに、競馬の予想よろしく本命と対抗挙げていこう、という話。洋楽不況とかいろいろ言われる昨今だけど、基本的にこういう「お祭りごと」は楽しんだもん勝ちだなあ…

Perfume東京ドームで、たった一つ物足りなかったこと/アイドル音楽の「体験」はまだまだ新しくなれる

■最高なエンターテイメントの「さらにその先」のフロンティアちょっと前のことになるけど、今日は12月25日、Perfumeの東京ドーム公演「Perfume 4th Tour in DOME『LEVEL3』supported by チョコラBB」に行った時の話を。ライヴはそれはもう素晴らしかったわけ…

今年も一年ありがとうございました/2013年の年間ベストと2014年の音楽シーンに向けての話

2013年もありがとうございました。ちょっと後半はブログ更新滞っちゃったなあ。この記事は紅白歌合戦を見ながら書いてます。年の瀬も押し迫ってきたということで、今年一年を振り返る内容で。いやあ、ほんといろんな人が言ってるけど、2013年は豊作の一年だ…

2010年代のJ-POPのテンポが「高速化」してるという話

(画像は番組サイトより) http://www4.nhk.or.jp/kameon/■BPM170超えが「当たり前」のロックバンドの登場前回の「ヨナ抜き音階」の話に引き続き、NHK Eテレ「亀田音楽専門学校」を元にした話です。ほんとね、何度も繰り返しますけど、この番組は面白いです…

日本のロックとボカロとアニソンの「ヨナ抜き音階」な名曲たち

(画像は番組サイトより) http://www4.nhk.or.jp/kameon/NHK Eテレの音楽番組「亀田音楽専門学校」、めちゃくちゃ面白いです。ほんと何度も言うけど、これ、特にミュージシャンとか音楽にかかわる仕事につこうと思ってる人は録画必須ですよ。「おもてなしの…

「音楽を売る」ということの先にあるもの

■ダウンロード違法化は何だったのか僕は数年前から「“CDが売れない”みたいな話で眉をひそめて暗い顔したり誰かを悪者にして指さして騒いだりするのはもういいから、さっさと次のこと考えようよ」ということを言い続けてきたんだけど、今日の話もそんな内容。…

ボーカロイドと「死」の境界線

(画像は『THE END』オフィシャルサイトより) ■「いないけど、いる」という感覚なんだか久しぶりになってしまった。今日はボーカロイドと「死」について。5月に渋谷慶一郎+初音ミクによるボーカロイドオペラ『THE END』を観てから、いろいろと考えてきた話…

「LINE Music」はスマホの普及で壊滅した「着うた」文化を蘇らせる

■音楽配信サービス「LINE Music」が2013年内にスタートLINEが2013年内に独自の音楽配信サービス「LINE Music」を開始することを発表しました。というわけで、今日はその話。8月21日に発表された新機能、新サービスのうちの一つで、他にはビデオ通話やECサー…

「カゲロウプロジェクト」と中二病と「スメルズ・ライク・ティーン・スピリット」

■楽曲と物語が愛されていたライヴ空間 8月15日。じんのワンマンライブ「ライブ・イン・メカクシティ SUMMER'13」に行ってきた。彼のライブが行われたのは2度目のことだけれど、僕が足を運ぶのは初めて。ちょっと衝撃的だった。なんだか、その場に起こってい…

「閉じた文化圏」の先へ 〜2010年代の「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」論 その2

前回に続いて、今回もRIJ論。今日は長いよ! ■「邦ロック界隈」というものまず、前回の「ロッキン文化圏」の話、ツイッターでの反応が大きく二つにわかれていて、すごく興味深かった。 ジャパンがなかった頃のロキノンに青春をかき乱されたおっさんとしては…

Tシャツと集合写真 〜2010年代の「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」論 その1

■「ロッキン文化圏」の誕生と定着ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2013に行ってきました。前回の記事の続きとしては「さあ、どのアイドルが勝ったかな?」ということを書いてもいいんだけど、それ以前にフェスそのものの構造がすごく興味深かったので、今日はその話…

ロックフェスの「戦場」に躍り出たアイドルたちの夏が始まる

(画像はROCK IN JAPAN FESTIVAL公式ページより)■ロックフェスはアイドルにとって「アウェーの場」ではなくなった「ロックフェスがアイドルたちの戦場になった理由」というタイトルのコラム考えてる。— 柴那典 (@shiba710) June 28, 2013こんなツイートをし…

Fuji Rock Festival '13 3日目感想&関連動画まとめ

続いて3日目。うすうす感じてたんだけど、去年に比べると、やっぱり人少なかったね。渋滞や行列や混雑がなくて快適に過ごせたのはイチ参加者として嬉しいんだけど、グリーンの前方がぎっしりと盛り上がってる風景も好きなので、ちょっと複雑な気持ち。あと、…

Fuji Rock Festival '13 2日目感想&関連動画まとめ

昨日に続いて、「ツイートを元にまとめたフジロックのライヴ感想と関連動画 まとめ」です。この日も雨がキツかった……。■ 夏木マリ 11:30〜 ORANGE COURTこの日はオレンジコートの夏木マリからゆるゆるとスタート。一番奥のステージ、しかも朝イチという時間…

Fuji Rock Festival '13 1日目感想&関連動画まとめ

フジロック、今年も楽しかったです。でも、去年みたいに3日間晴れとはいかなかったな。雨足が強くてつらかった。けどまあ、それもフジらしいというか。そういうわけで、3日間の雑感を1日ずつ書いていきます。まず、去年までとの大きな違いは、会場全体で…

30年間、日本のお昼に君臨する巨大な「空洞」について――書評『タモリ論』

■タモリの虚無と孤独 『タモリ論』、樋口毅宏さんから献本いただきました。面白かった! 書名こそ『タモリ論』だけれど、この本はタモリについてだけ語った一冊ではない。「笑っていいとも!」について、ビートたけしと北野武について、明石家さんまについて…