日々の音色とことば

usual tones and words

ドンキホーテの「音楽の安売り」

「安売り」と言っても、別にCDを安く売ってるとか、そういう話じゃなくて。
こないだ、ドンキホーテの環七方南町店に買い物に行った時の話。

だいぶ久し振りだったんだけど、いつの間にか店内がずいぶん広くなっていて驚
く。リニューアルしてたのか。火災の影響もあったのかな。通路も広くなってい
た。

なんてことをつらつらと考えながら店内を歩いてるうちに、ふと気になったのは
音楽のかけかた。ひょっとしたら、ドンキって、意図的に「安く聞こえる」よう
に音楽を流してたりするんじゃないだろうか?そんなことを思ったりした。

音を流しているのは棚や階段の上に置かれた小さいCDラジカセ。それもかなり年季の入った安物。普通この手の店だったら天井に埋め込みのスピーカーをつけるなり、天吊りのスピーカーを吊るすなりして、統一のBGMを流すだろう。でも、そこかしこに置かれたCDラジカセがかなりの大音量で(だから音も割れていて)それぞれに音楽をかけている。別のドンキに行ったときもそうなっていて、そのときは「スピーカーがないからしょうがないのかな」と思っていたんだけれど、もし「しょうがなく」だったら、かなり大掛かりな改装をして尚且つスピーカーを設置しないというのは不自然な感じがする。

選曲も独特のJ-POPというか、単なるヒットチャート物をかけているというよりは若干バイアスが掛かっているように思える。メロディとビートと言葉がはっきりしていてシンプルなもの。かと思うと、そこに別のスピーカーから流れる「♪ドン、ドン、ドン、ドンキー〜」のあのメロディが混ざる。いわば音楽の雑踏になる。

個人的には「無意図に混ざった音楽が聴こえる」というのはすごく苦手なので、このことに気付いてからは店内はかなり過ごし辛い空間になっていた。ただし、これは推測というか妄想に過ぎないんだけれど、もし「無意識的に音楽が“安く”聴こえる」→「売ってるものが“安く”思える」という狙いがあるんだったら、それは成功しているように思える。そういうことに音楽が使われてるとしたら、ちょっと悲しいというのは置いておいて。