日々の音色とことば

usual tones and words

志のある仕事、ということ

昨日、夜道を帰りながらつらつら考えていたことを、反芻するように書き連ねてみる。

ここ数年、同業の友人や知人と話していて「○○は先がない」というような話になることは多い。特にネットが当たり前のものとして普及して以降、様々な業界は大きな変革を迎えている。今年の初めに書いたエントリの繰り返しになるけれど、音楽業界だってそうだろう。メディアにしても、雑誌もラジオもテレビも、広告収入は右肩下がりになっている。

それで、「○○には市場がある」という発想から、それを取りにいくということを考える。もちろんそれは正しいし、そうしないと立ち行かなくなるだろうという危機感も、肌身のものとしてある。でも、昨日はそういう話を散々繰り返したあとに、ぽろっと「でも志がなくちゃね」という言葉を口にしていた。で、自分で言っておいて、その言葉がずっと引っかかっていた。

志のある仕事、ってなんだろう。

何も、歴史に名を残すとか、社会を動かすとか、そんなスケールの大きな話じゃなくていい。もっと身近な話でいい。使命感というのも、なんだかちょっと違う感じだ。何て言うんだろうか……「○○は儲かるらしい」という隣の芝をみるような感覚じゃなくて、自分の中でしっかりと誠実さと責任を持てる仕事、目を輝かせて取り組んでいる仕事、という感じだろうか。

うまく言えないな。でも、僕の周囲にはそういう志を持って仕事をやっている人が多くいて、そういうひとりひとりに助けられている、刺激を与えられているという感覚がある。昨日あった佐藤君も含めてね。僕自身にも、少しはそういう自負もある。

そういうことを、忘れないでいようと思う。