日々の音色とことば

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『日経ビジネスアソシエ』にて武藤真祐氏のインタヴューを担当しました


日経ビジネス Associe (アソシエ) 2011年 7/5号 [雑誌]日経ビジネス Associe (アソシエ) 2011年 7/5号 [雑誌]
(2011/06/21)


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『日経ビジネスアソシエ』の6月21日発売号にて取材・執筆を担当しました。



担当したのは「医師・高齢先進国モデル構想会議理事長」武藤真祐氏(39歳)のロングインタビュー。東京大学医学部を卒業し、エリート医師としての道を一直線に進みながらも、大学教授としての未来を捨ててマッキンゼー・アンド・カンパニーに転身。コンサルタントとしての経験を積みながらMBAを取得。その後、独立して「祐ホームクリニック」を立ち上げて高齢者の在宅医療に取り組んでいるという、異色のキャリアの持ち主。


その原動力になったのは何だったのか、自分を完全に否定されたという強烈な挫折体験と、そこから這い上がったときに支えになったもの、そして現在の自分が目指すものを語ってもらった。

それまでの自分は、組織に属することで、自分のアイデンティティーを保っていたんですね。組織の論理にしたがって頑張れば、誰からも評価され、尊敬されると思っていました。そうして全力で一直線に進んできたのです。そういう自分の人生や人格が完全に否定されてしまったようで、寄って立つところがなくなってしまったんです。

いくつかの挫折体験は、私の胸に「自分の座標軸を持たなくてはダメだ」ということを叩き込みました。自分の価値観を他所に任せるのではなくて、努力し続けることによって、本当の自信を積み重ねていこう。そしてぶれることのない自分のアイデンティティーを確立しようと強く思いました。

(インタヴュー掲載の発言より引用)

普段はミュージシャンなどカルチャー分野の取材をすることが多い自分にとって、これまでインタヴューした相手の中でもトップレベルの学歴とキャリアの持ち主である武藤氏。でも、なんらかのビジョンと意志を持ち、それを実現させるための方法論を模索しながら少しずつ形にしているという意味で、普段とまったく変わらないモードで取材に臨むことができたと思う。医療のソーシャルビジネス化に取り組んでいるというその話は、聞いていて、すごくワクワクさせられるものがあった。

端的に言って、ここ最近取材でお会いした中でもっとも“熱い”人だった。