日々の音色とことば

usual tones and words

2008-01-01から1ヶ月間の記事一覧

ロッキング・オン2008年2月号/個人的怒りと闘いのアルバム3選(その1)

rockin'on 2008年2月号にて原稿を書きました。rockin'on (ロッキング・オン) 2008年 03月号 [雑誌](2008/02/01)不明商品詳細を見る特集「怒りと闘いのアルバム100選」にMOGWAI、APHEX TWIN、ASIAN DUB FOUNDATIONの紹介レヴューの原稿をかきました。面白い特…

著作権には相続税を導入すればいいのではないか(東浩紀)

先日書いた話で取り上げたニュース作り手を“やる気”にさせる著作権とは――島本和彦氏など語る (1/3) - ITmedia News に関して、批評家の東浩紀さんがコメントを書かれていた。東浩紀の渦状言論: 著作権とか白田さんとか http://www.hirokiazuma.com/archives/…

ジミー・ペイジの「別に」

〆切が差し迫っているので、終日家で原稿書き。食事をしながら何気なくテレビのスイッチを入れるとワイドショーをやっていて、レッド・ツェッペリンのジミー・ペイジが映っている。まずそこで驚いたんだが、レポーターが「沢尻エリカについて、どう思うか?…

作り手を“やる気”にさせる著作権とは

作り手を“やる気”にさせる著作権とは――島本和彦氏など語る (1/3) - ITmedia News著作権については様々な立場からの様々な意見があり、僕自身は、まだ、どこに立って物を言うべきかは定まりきっていないのが現実だ。たとえばクリエイターとしての立場。たとえ…

橋本治『日本の行く道』と堀井憲一郎『若者殺しの時代』

日本の行く道 (集英社新書 423C) (集英社新書 423C)(2007/12/14)橋本 治商品詳細を見る若者殺しの時代 (講談社現代新書)(2006/04)堀井 憲一郎商品詳細を見る 橋本治『日本の行く道』を読む。タイトルは非常にシンプルだが、内容は「日本の行く道とは?」みた…

cruyff in the bedroom取材

日本の“キング・オブ・シューゲイザー”、cruyff in the bedroomに取材してきました。昔から好きなバンドだったので、ようやく会えたという感じ。嬉しかったです。イベント「Only Feedback」を主宰し、下北沢のインディー・シーンで長くにわたって存在感を発…

どうして、そこでシャッターをきってしまうんだろう

新木場STUDIO COASTで行われた「GAN BAN NIGHT SPECIAL」に行く。メインアクトはJUSTICE。さすが、今一番勢いあるアクトだけあって、強烈なライヴだった。詳しいレポは他で書く予定なのでここでは書かないでおくけれど、フジで観たときとは全然違う、よりフ…

うすた京介「僕はきっと『形無し』をやりたいんですね」

「僕はきっと『形無し』をやりたいんですね」12月にインタヴューした中で、もっとも印象的だった発言が、これ。週間ジャンプで『ピューと吹く!ジャガー』を連載し続けているうすた京介先生が、自作について語った一言。連載を読んでいる方はわかると思うけ…

サイゾー2008年2月号

サイゾー 2008年 02月号 [雑誌](2008/01/18)不明商品詳細を見るサイゾーの2008年2月号の特集「良い会社 悪い会社」で、「トヨタ本から見える“善”と“悪”」という記事に参加しました。思えば、2007年はかなりトヨタに関しての取材をしてきたように思う。「世界…

iTUNESアフィリエイトを試してみる

iTUNESのアフィリエイトを導入してみることにした。ディスクレヴューや書評だったらamazonへのリンクで紹介できるけど、「この一曲」について書きたいときに不便だよね――という話を聞いて「なるほどなあ」と思ったのが契機。確かに、アルバムの中で「キーに…

ライター新年会

渋谷にて、古い付き合いのライター仲間たちと新年会。だいたい、僕が音楽雑誌の編集を始めた頃に同僚だったり上司だったり後輩だったりした方々。その後もみな、音楽ライターとして方々で活躍している人たちです。普段はどうしても一人で篭って仕事をしがち…

2007年ベスト5の“私”

CD Journal (ジャーナル) 2008年 02月号 [雑誌](2008/01/19)不明商品詳細を見る1月19日発売の『CD Journal』で、MASS OF THE FERMETING DREGSのインタヴューと、「2007年私のベスト5」の原稿を書きました。この雑誌の年間ベスト企画に参加するのは初めてだ…

ドンキホーテの「音楽の安売り」

「安売り」と言っても、別にCDを安く売ってるとか、そういう話じゃなくて。 こないだ、ドンキホーテの環七方南町店に買い物に行った時の話。だいぶ久し振りだったんだけど、いつの間にか店内がずいぶん広くなっていて驚 く。リニューアルしてたのか。火災…

サカナクション『ナイトフィッシング』

北海道を拠点に活動する5人組、サカナクション。現在も活動の中心は札幌だし、まだまだ全国的な知名度はないバンドなんだけれど、2008年はもっと注目を集める存在になりそうな気がしてる。最近はよく彼らの新作アルバム『ナイトフィッシング』を聴いている。…

高木正勝という人

映像作家/ミュージシャンとして活躍する高木正勝に、取材で会ってきた。初対面だったんだけれど、すごく面白く興味深い話を訊くことができた。インタヴュー中に時間を忘れて予定より大幅に話し込んでしまったのは、すごく久しぶりのこと。タイミングとして…

コンテンツ産業の未来について

音楽のレッスン - 池田信夫 blog http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/3d1f9d50de25a2761161a068c3b1fdb3テーマは「あなたが音楽業界(の崩壊)から学べること」。原文は、元Yahoo!副社長にしてマーケティング界のカリスマ、Seth Godin氏のブログより。これ…

奥田民生『FANTASTIC OT9』

アルバムを最初に聴いて、まず音の良さに驚いた。クリアだとかハイファイだとか、そういうことじゃない。生々しいとかリアルというのも(近いんだけど)ちょっと違う。言葉で言い表すなら「美味しい音」という感じ。日本で「この音」を出せるバンドは、ちょ…

再掲:イチローと証券会社のCMと戦争について

以前にやっていたブログから、自分の思考の記録として残しておきたい文章を、再構成してここにも掲載していこうと思う。以下は、2006年3月22日に書いた文章。あのときに書いた「同じ文化の違う世代の闘い」ということは、赤木智弘の書いた「希望は、戦争」と…

The Birthday@日本武道館

開演時刻の19時ぴったりに武道館に足を踏み入れると、すでに2Fスタンドの上までほぼ満員のお客さんで埋まっている。The Birthday、初の武道館公演。チバユウスケにとっては、ミッシェル時代も含めて初めてここのステージに立つ。やはりなんといっても「ロッ…

ザ・ゴシップ『ライヴ・イン・リヴァプール』

かのリック・ルービンがソニーBMG社長就任後契約第一弾アーティストとして、メジャー進出を果たしたザ・ゴシップ。昨年の来日で初めて対面した紅一点Voのベス・ディットー嬢は、予想外に「ちっちゃくてキュート」な人でした。この驚きは、バンドのことをよく知…

$55でiTMSとamazonにCDを置く方法

終わりの始まりのあとに(1)この記事で、「海外のサイトでバーコードを取得すれば委託でamazonに並べることもできるし、iTUNES MUSIC STOREにも置ける」と書いたことについて、詳細を捕捉しておきます。海外のサイトと書いたけれど、今ではちゃんと日本語…

『すべらない話』収録直前の千原ジュニアとほっしゃん。に会った時の話

そういえば、お笑いの番組で出演者が「緊張してます」とコメントをするようになったのは、ここ数年になって見られるようになったことだと思う。とは言っても、僕が観た中では二つの番組でしかそういうコメントを聞いたことはない。『M-1グランプリ』と『人志…

笑いのプロに会う

今年の初取材で神保町のタイセイ吉本ビルへ。とはいっても芸人さんのインタヴューではなく、取締役の方への取材。芸能界の最大手のプロダクションに成長し、携帯配信や出版や映画など数多くのコンテンツのチャンネルを持つ企業となった吉本興業。僕自身は横…

ぼくの基本的なスタンス

僕が文章を書くときの一つのスタンスとして、できるだけ「貶したくない」というものがある。そして、できるだけ悲観的にならないでおきたい。新聞を読んでも週刊誌を読んでもブログを読んでも、一つの基本になっているのは「批判」のトーンである。ワイドシ…

パンドラの箱の底にあるもの

先日書いた話にリアクションをいただきました。ありがとうございます。聴きたい音楽に辿り着くための効率的な方法 /area[nothing] : diary http://nothing.sh/blog/archives/64確かにこのpandoraというサービス、すごく面白そう。アメリカ国内でしか使用で…

フェスティバルが一人勝ちした理由

00年代のなかば頃まで「フェス・バブル」という言葉がよく使われていた覚えがある。CDの売り上げも落ちる、ライヴも芳しくない、それでもロック・フェスの動員は伸び続けている、といった時期。音楽業界の中でフェスだけが伸びていた時期。ただ、その頃まで…

終わりの始まりのあとに(2)

終わりの始まりのあとに(1)「終わりの始まり」―― 音楽業界の2007年と2008年 http://d.hatena.ne.jp/rmxtori/20071230/p1元記事の方にリアクションをいただきました。ありがとうございます。書かれている内容は、まさに僕自身が「まだまだ整理しきれていな…

終わりの始まりのあとに(1)

http://d.hatena.ne.jp/rmxtori/20071230/p1</a>" title="「終わりの始まり」―― 音楽業界の2007年と2008年 /くだらない踊り方">「終わりの始まり」―― 音楽業界の2007年と2008年 /くだらない踊り方 まさに他人事ではない話。実は、僕自身も先日まったく同じ言葉…

Ophelia『楽園』

今年はじめに聴いた音楽は、福井〜京都を中心に活動するバンド・Ophelia(オフィーリア)のセカンド・アルバム『楽園』。彼らとは古い知り合いなのだけれど、今回の音源はこちらが予想していたレベルを遥かに超えて素晴らしかった。初めて彼らのライヴを観た…

はじめまして

そういえば、ずいぶんと遠ざかっていたような気がする。まだ、ブログなんて言葉がそれほど知られていなかった頃。 四苦八苦しながら英語版のmovable typeを導入して、僕はそれを書いていた。その頃すでに僕は音楽雑誌の編集者だったわけで、つまりは文章で日…