日々の音色とことば

usual tones and words

Timo Raisanen@TAVASTIA KLUBI , Helsinki

ふらりと入ったライヴハウス、TAVASTIA KLUBIで予想以上の出会いがあった。時間が遅かったせいでショウの後半しか観れなかったんだけど、それでも一発で持っていかれるようなライヴだった。

演奏していたのはTimo Raisanenというスウェーデンのアーティスト。同名のシンガー兼ギタリスト率いる5人組のバンドだ。音楽性で言うならパワー・ポップということになるのかな。2本のギターとキーボードという編成で、とにかく陽性でキャッチーなメロディラインを鳴らす。UKのニューウェーヴ・リヴァイバル以降の流れも感じるけど、スウェディッシュ・ポップの暖かく包み込むようなセンスが活きている感じがする。でも、“ヘナヘナ”な感覚はなく、分厚く力強い音の壁とハーモニーが気持ちいい。

こちらが彼らのmyspace。視聴のオススメは「MY VALENTINE」と「SIXTEEN」。

http://www.myspace.com/timoraisanen

「SIXTEEN」は、ライヴハウスに入ったときに彼らが演ってた曲。いかにもブロック・パーティの二番煎じっぽいイントロのギターはイマイチだけど、サビがめちゃめちゃハジけてて最高。何しろ「one, two, three, four ...」と、ただ数を数えるだけ(笑)。そして「MY VALENTINE」はアンコールのラスト曲。それまでライヴを観ながら「ライヴが良く思えるのはきっと場所のせいもあるだろう、日本で観たら普通に思えるんじゃないかな」と自分に言い聞かせながら観てたけど、この曲で一気に彼らのファンになった。軽快なAメロから轟音かつ変拍子のサビへと雪崩れ込むような展開がニクい。

TAVASTIAはヘルシンキを代表するライヴハウスらしいけど、キャパはだいたいクアトロくらいの小さめのハコ。しかも、そんなに人も入っていなかった。たぶん100人に満たないんじゃないかな。それでも彼らは客を煽り、手拍子させ、自分の音楽にぐいぐいと引き込んでいた。

ライヴの後は自ら物販ブースでCDを手売りしてた彼。最新アルバム『LOVE WILL TURN YOU AROUND』を買ったらサインしてもらいました。

調べてみたら、スウェーデンで最も権威ある賞といわれる「P3 GOLD AWARDS」の「ベスト・ライヴ・アクト」を受賞していた彼ら。さすが、その冠は伊達じゃないと思わせるパフォーマンスを魅せてくれた。日本盤は出てないけど、フェスとかで来たらしっかり人気が出ると思う。応援したいアーティストです。

Love Will Turn You AroundLove Will Turn You Around
(2007/09/03)
Timo Raisanen

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