日々の音色とことば

usual tones and words

styrofoam『A THOUSAND WORDS』

M83について書いたからには、当然こちらも。ベルギー出身のArne Van Petegemによるプロジェクト、styrofoam(スタイロフォーム)の新作『A Thousand Words』がメチャメチャ素晴らしい。

A Thousand WordsA Thousand Words
(2008/04/21)
Styrofoam

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GuitarやLALIPUNAなどが所属する“エレクトロ・シューゲイザーの総本山”MORR MUSICから、Nettwerkへとレーベルを移籍しての新作アルバム。M83が「ギター・ポップへの接近」によって“脱エレクトロ・シューゲイザー”を果たしたとするならば、こちらは「エモ〜USインディへの接近」によって、これまでの音楽性とは全く違うポップネスを獲得している。

ゲスト・ヴォーカルにジミー・イート・ワールドのジム・アドキンスなどが参加。確かに前作にもデス・キャブ・フォー・キューティーのベン・ギバードが参加していたから、そこからUSインディ人脈を培ってきたのだろう。もともとの強みであるエレガントなエレクトロニカのリズム・プロダクションはそのままに、より広く伝わる“歌”としての叙情性を強めている。

ポスタル・サーヴィスの名盤『GIVE UP』以降、彼らのような“00年代型エレクトロ・ポップ”を鳴らすアーティストは数多く出てきたけれど、いよいよ本命が出てきた感じがする。個人的には2008年ベストに入ってくるくらいの出来。正直言うと、M83よりこっちのほうが好きかな。

そういえば、アルバム『LINEAR』を出したころのストレイテナー・ホリエも、styrofoamを愛聴してるって言っていたなあ。ああいう感じの打ち込み+切ないメロが好きな人なら間違いなくハマると思う。

視聴はマイスペのサイトから。
http://www.myspace.com/styrofoam