美しき生命 【初回限定盤】 (2008/06/11) コールドプレイ 商品詳細を見る |
凄まじきクオリティのアルバム。
前作『X&Y』との違いは、ジャケット写真の雰囲気に如実に現れている。カラーコードの暗号を用い謎めいた雰囲気をかもしだす『X&Y』。ドラクロワの「民衆を導く自由の女神」の上に、殴り書きのようにタイトルを記した『美しき生命』。生々しい力強さ、生の肯定……大袈裟な言葉を使えば、このアルバムにはそういうムードが満ちている。
(余談だけど、ドラゴンアッシュの『Viva La Revolution』も、ジャケの元ネタは一緒。並べてみるとなんだか不思議な感じがするなぁ)
(参照)
X&Y (2008/06/11) コールドプレイ 商品詳細を見る |
(こちらもついでに参照)
Viva La Revolution (1999/07/23) Dragon Ash 商品詳細を見る |
アルバムを一聴して感じるのは、聴いてて「アガる」感覚。背中を押されるような、身体が熱くなるような感覚。『静寂の世界』『X&Y』はとても冷んやりした感触があったから、それがすごく対照的に感じる所以だろうな。
特に、タイトル通り日本で書かれたという「ラヴァーズ・イン・ジャパン」なんかは、とてもシンプルなポップネスを持っている。タイトル・トラックの「美しき生命」も、四つ打ちのリズムと軽やかなストリングスが、すごくグッとくる。アルバムの様々なところに配されている民族っぽいパーカッションとか、ラテンなフレーズとかも、いい。
勿論、コールドプレイならではの精緻なバンド・アレンジと鬼のように完璧なサウンド・プロダクションは、全曲に宿っている。でも、それが“大作主義”や“壮大さ”じゃなくて、エ感情の“熱さ”に結実したのがこのアルバムなんだと思う。
素晴らしい。