「Mr.Childrenと金融危機」という二題噺のような原稿を、11月20日発売のROCKIN' ON JAPAN誌に書きました。
ROCKIN'ON JAPAN (ロッキング・オン・ジャパン) 2008年 12月号 [雑誌] (2008/11/20) 不明 商品詳細を見る |
編集部に「こういうアイディアで原稿を書きたいからページをください」という話をしたときは、うまく着地できるかどうかわからなかったんだけれど、『SUPERMARKET FANTASY』というアルバムのタイトルを知ったときの「あ、そうなんだ」という驚きをうまく言葉にしたくて、原稿にしたような感じ。
いろんなところで報じられているように、ミスター・チルドレンの次のアルバムは今までの数作とはまったく趣のちがう、アップリフティングで高揚感があって、いろいろなものを蹴散らしていくようなパワーに満ちたアルバムになっている。2001年以降の好景気なんだけどガサついた時代に『HOME』という言葉が象徴するようなどちらかといえば「内向き」の音楽を作ってきたミスチルが、このタイミングで「スーパーマーケット」という消費社会の代表のような言葉を冠するのが、興味深いなあと思う。
タイトルはジャケットデザインからのインスピレーションというけれど、同じくそれにインスパイアされてできた曲だという「エソラ」の抜けの良さと力強さを思うと、信用収縮に向かっている時代の波に向けて「あえて」の「信頼」や「希望」や「次のステップ」を歌う桜井の目線は鋭いなあと、ひしひしと思うのだ。あ、原稿には「エソラ」については書き忘れたなあ。
とはいえ、いろいろ深読みしなくても、アルバムはシンプルにすばらしい一枚だと思う。
SUPERMARKET FANTASY [初回限定盤:CD+DVD] (2008/12/10) Mr.Children 商品詳細を見る |