日々の音色とことば

usual tones and words

SVOY『AUTOMATONS』

オートマトンズオートマトンズ
(2009/08/19)
スヴォイイリア・ラグテンコ

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ロシア出身、ボストン在住のスヴォイによるセカンド・アルバム。“ポスタル・サーヴィス以降”のエレ・ポップ勢のなかでも、かなりユニークなセンスと才能を持った人だと思っている。以前に1stのレヴューを書いたことがあったんだけれど、その縁もあって今回はライナーを書いてます。

前作『Eclectric』は自主制作で作り上げられたこともあって内向的な面もあったんだけれど、脚光を浴びて表舞台に立ったせいか、2枚目はすごく開けた感じのアルバムになっている。リード・トラックの「Beautiful Thing」なんか、かなり爽やか。エレ・ポップの要素よりも、モダンR&Bの洗練が前面に出てきた印象。それでいて、やっぱり繊細な歌声とロマンティックなメロディ・センスが一番の武器になっている。

また、彼の魅力の一つでもあったドラムンベース使いのビートは、今作では「25 AM」一曲のみ。綿密にデザインされたサウンドは全編を貫いているけれど、終盤の「Tyburn Tree (One For The Road)」みたいにシンプルなピアノ弾き語りもある。

やっぱり、かなりの才能を持った人だなあと思う。オフィシャル・サイトを見ると、本国よりもまず日本で人気が出てきているみたい。応援したい。

http://www.svoy.com