Togetter - 「「最近日本から寛容さが失われている」のは何故か」
特に日常的にネットに触れている人で「最近日本から寛容さが失われている」と感じている人は多いと思うんだけれど、実際のところはどうなのだろうか。http://togetter.com/li/98366寛容と無関心は違うことなのに、外から見たら一緒になってしまうのかな。
twitterのまとめサービス「Togetter」を使って「「最近日本から寛容さが失われている」のは何故か」というテーマのまとめを作ってみた。思った以上に反響を集めている。
僕自身の意見は、そこのまとめ内に書いたとおり。
世の中全般が不寛容になってきていると、ここ数年で、本当にいろんな人が感じている。僕もそれを強く思う。そのことがまわりまわって社会の閉塞感に繋がっていることに、どれだけの人が気付いているだろうか?
なぜ寛容さが失われたのかを考えると、答えは簡単。寛容さとは「他人の言動や行動を受け入れること」だから、その言動は多くの場合「スルーする」ということになり、周囲からのアテンションは発生しない。つまり、特にネット社会において、寛容さは「見えない」。
それに対して、不寛容とは「他人の罪や欠点などを責めたてること」だから、その言動は嫌でも目立つ。人の興味をひく。「炎上マーケティング」という言葉があるくらい、「人が悪意を浴びせられている様」にはアテンションが発生する。
あと、「◯◯は◯◯であるべきだ」という正論をもとに他人の罪や欠点を責めたてるのって、(無意識下では)きっと気持ちいいことなんだと思う。眉をひそめて「ご意見番」的な顔をしながら思考停止して脊髄反射的な快楽を貪っている人は、マスメディアにもネット上にも沢山いる
もちろん僕もそういう気持ちになる時はあるけれど、そういう時はライムスターの「けしからん」を聴くようにしています。『Heat Island』収録。名曲。http://amzn.to/fFKfos <これが言いたかった。
寛容さが「失われている」というより、「見えなくなっている」「埋もれている」ほうが実感に近いんじゃないか、と思うのです。RT @IZUMI162i6 そもそも本当に失われているのかどうか…。 http://togetter.com/li/98366
まず「昔の日本のほうがよっぽど寛容じゃなかった」という意見については、これはこれでその通りだと思う。個人の生き方のレベルで「昭和の頃は後ろ指さされただろうけれど、今なら気にされない」例は沢山ある。いろいろなことが自由になった。
で、「今の日本が昔に比べて、マナーやモラルへの意識が高くなった」ということも言っていいんじゃないかと思う。たとえば昔は煙草のポイ捨ても多かったし、飲酒運転なんかに関する意識もここ10年でずいぶん変わった。
僕自身は「昔の日本は寛容でよかった、今は不寛容で息苦しい」ということを言いたいわけではなくて。
ネットの登場以降、「話題を集めているもの以外は“見えない“→“存在しない“」という状況が加速しているのではないだろうか。そのせいで他者に対しての不寛容な意見(=「◯◯なんてけしからん!」)がより目立っているのではないか、ということを思っている。
いやほんと、ライムスターの「けしからん」は名曲。「けしからん!×4 タマらんこりゃ!」 というリリックって、すごく批評的だと思うのです。ベスト盤収録のスクービードゥーとのセッションも格好いい。
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