日々の音色とことば

usual tones and words

NHK-FM「元春レイディオ・ショー」に出演します。

佐野元春さんからラジオ出演の依頼をいただき、「元春レイディオ・ショー」にて対談しました。



NHK-FM「元春レイディオ・ショー」http://www.nhk.or.jp/motoharu/
光栄な機会をいただいて、ほんと嬉しい。連絡が来たときには心底驚いた。

すごく尊敬するミュージシャンの一人である佐野元春さんだけれど、実のところ、最初にちゃんとその音楽に触れたのは、2001年の頃だった。NYの同時多発テロ事件の直後。佐野さんは、誰よりも早く”光”という曲を発表していた。あの頃は今のようにYouTubeもなかったし、インターネットの回線環境も貧弱で、そもそもオフィシャルサイトを持ってないバンドやミュージシャンもまだいたような時代だった。そんな中、僕よりも全然世代の上のミュージシャンである佐野さんが誰よりも先にアクションを起こしていた。凄いなあ、と思ったのが最初の印象。その後も、フェスでライヴを拝見したり、ポエトリーリーディングの映像や、番組『ソングライターズ』で、格好いいなあと思ったりしつつ、今に至る。そうそう、別冊カドカワの特集ムックの制作にも参加しました。でも、本人にお会いするのは今回が初めて。しかもラジオの現場もほぼ初体験。緊張しないわけがない。

別冊カドカワ 総力特集 佐野元春  カドカワムック  62483‐67 (カドカワムック 364)

年明けの収録。気を引きしめて、NHKのスタジオに向かった。

番組の内容は「新春特集:音楽をもっと聴こう」と題した特集企画の第2回。

佐野さんは、先月に僕が「ドリルスピン」というサイトに寄稿したコラム」を読んで、それで僕に興味を持って声をかけていただいたようだった。

コラムスピン 第47回:いつの間にロック少年は「洋楽」を聴かなくなったのか?http://www.drillspin.com/articles/view/526

というわけで、あそこに書いたことをベースに、僕が今考えている洋楽を巡る状況について、そして00年代中盤以降のインターネットの世界の変化について、喋ってきました。ただ、決して今の状況を嘆いたり、「最近の若い者は〜」みたいに上からモノを言うトーンにならないように気をつけた。「音楽をもっと聴こう」というテーマで呼んでいただいたのはありがたいけど、上のコラムも、決して「若い人はもっと洋楽を聴かねば!」みたいな意図で書いたものではなかったから。詳しくはオンエアを聞いていただければと思うけれど、むしろ今の10代に寄り添うような気持ちをもって臨みました。

広めのスタジオの中、二人向かいあわせのガチンコのトーク。「じゃあ、始めましょうか」と穏やかなトーンで佐野さんが告げると、ぴん、と空気が張り詰める。僕はもう緊張しっ放しだったけれど、佐野さんが終始こちらを気遣ってくれたのもあって、自分でも思った以上に熱を込めて語ることができたと思います。

うわずってないといいなあ。