ビョークの武道館公演に行ってきました。本当に素晴らしかった。圧倒的。『ホモジェニック』期の曲を多くやってくれたことも嬉しかったけれど、何より本編終盤「HYPERBALLAD」からアンコールの「DECLAIR INDEPENDENCE」に至る高揚感の塊のような展開が凄まじかった。まさにお祭り状態。ここ数作ではどちらかというと“静”、“内側”に向かったイメージもあったけれど、ライヴで体感する『VOLTA』以降の世界は全然それとは違っていた。
おそらく雑誌にライヴ評を書くことになるので、ここでは詳細な感想や批評を書くことはやめておきます。かわりに気になった情報をいくつかクリップ。
ステージ中央から下手のスクリーンにいくつか謎の楽器を操作する映像が映し出されていたんだけれど、あれは「Lemur」と「ReactTable」と「TENORI-ON」という最先端のシンセサイザーだったみたい。
ReactTableのデモ動画が、これ。円形の盤面の上にいくつもコマを置いていくことでリアルタイムで音を変化させていくというテクノロジー。仕組みはよくわからないが、かなり面白そう。
Lemurというのは、マルチタッチのタッチスクリーンによるインターフェース。これでラップトップを制御しているようだ。どうやら市販もされているみたい。製品紹介ページも見つかった。
http://www.jazzmutant.com/jp/lemur_overview.php
「Who is it?」で使用していたTENORI-ONは、ヤマハと岩井俊雄がコラボレーションで開発した次世代型のシンセサイザー。これもかなり直感的なタッチスクリーンのインターフェースを持っている。デモ動画はこれ。
“最先端のテクノロジーと古典的/民族的なアンサンブルの融合”というのはビョークがずっとやってきたことだけれど、相変わらずその嗅覚の鋭さはすごいなあ、と思う。