日々の音色とことば

usual tones and words

the telephones@赤坂BLITZ

テレフォンズ、赤坂ブリッツのツアーファイナルへ。


すごく痛快な空間だった。なんせ1000人以上が「ウィー・アー・ディスコ‼」と叫んでいるのだ。冷静に考えれば、言葉としては大間違いである。ディスコは場所であって人じゃあない。中学生程度の英語力があれば、だれしもがわかること。

考えれば、彼らの音楽性はいわゆる狭義のディスコミュージックからはかけ離れている。まずBPMが違うし、グルーヴの重心が違う。音楽的な要素で無理やりいうならば、USポスト・パンクからUKインディ・ダンスを横目に見ながら日本のロック・シーンに着地したような感じ。スピーカーの音圧もマキシマムだし、フロアもTシャツ勢がほとんど。というわけで、いろんな意味でthe telephonesは本来の意味の「ディスコ」ではない。

でも、その大間違いこそがむしろ“前提”になっていた。ということはどういうことかと言うと、彼らが音楽の力で無理やり言葉の意味を更新したのだ。汗まみれで笑顔で踊り出さずにはいられないような状態、それがすなわちディスコ。だからそこがライブハウスだろうと、ステージに立ってるのがゴリゴリのロックバンドだろうと、ミラーボールが回る下はダンスフロア。EP『Love&DISCO E.P.』とアルバム『DANCE FLOOR MONSTERS』、そしてライブの場で完全にそういうイメージを打ち立ててしまった。

とはいえ、僕としてはやっぱり新作アルバムの中での最重要曲であり、「脱ディスコ曲」だった「Yesterday, Today, Tomorrow (My Life is Beautiful)」をどうやるか?が興味の対象でもあった。アンコールの最後に、「全てを込めます」とのMCと共に彼らはその曲をプレイした。あの曲の、まるで寅さんみたいなベタなシンセ・メロディが感動的なまでにポップに聴こえるのが、僕はアルバムの最大のマジックだったと思う。いわばフレイミング・リップス的な、キラキラとした白い粉が降ってくるような歓喜とサイケデリア。それがちゃんとフロアのお客さんにも届いていたみたいで、ちょっと安心した。

DANCE FLOOR MONSTERSDANCE FLOOR MONSTERS
(2009/07/08)
the telephones

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