日々の音色とことば

usual tones and words

AKB48峯岸みなみの話の追記

そこにある「なんか」を言語化する解析とってないのでわからないですが、先日の記事「AKB48峯岸みなみを坊主頭にさせたのは誰か」は、おそらく相当のアクセスを集めたようでした。いやあ、やっぱりこのイシューは「誰もが何か言いたいと思ってる」問題だった…

AKB48峯岸みなみを坊主頭にさせたのは誰か

恋愛禁止という「校則」 AKB48の峯岸みなみが恋愛報道を機に坊主頭になって謝罪をした。もう昨日からいろんなところで言われていることだと思うけれど、この動画の持っている衝撃性はすさまじくて、目にした人の感情を(悪い意味で)揺さぶるものになってい…

僕らは「サード・サマー・オブ・ラブ」の時代を生きていた

■2007年に何が起こったのか2007年は時代の変わり目の年だった。少なくとも、音楽にとっては、間違いなくそうだった。去年、僕はようやくそのことに気付いた。iPhone、USTREAM、ニコニコ動画、初音ミク、soundcloud。いろんなサービスが、いろんなプロダクト…

冨田勲「イーハトーヴ交響曲」と、初音ミクの神話性

初音ミクは「雨ニモマケズ」を歌わなかった冨田勲『「イーハトーヴ」交響曲』、11月23日に行われたその世界初演をライヴ収録したCDがリリースされた。僕は東京オペラシティコンサートホールにて行われたその公演を生で観た。胸を揺さぶられるような内容で、…

NHK-FM「元春レイディオ・ショー」に出演します。

佐野元春さんからラジオ出演の依頼をいただき、「元春レイディオ・ショー」にて対談しました。 NHK-FM「元春レイディオ・ショー」http://www.nhk.or.jp/motoharu/ 光栄な機会をいただいて、ほんと嬉しい。連絡が来たときには心底驚いた。すごく尊敬するミュ…

『PLANETS vol.8』感想――未来は想像力が連れてくる

正月。久しぶりに実家に帰って、新聞を読んだ。最近ではすっかりネット中心の情報収集のスタイルになってしまったのだけれど、お正月に届く分厚い新聞をじっくり読むの、好きなんだよね。ぎっしりとチラシが挟まってるのもあるけど、重さが、まずいい。内容…

あけましておめでとうございます/紅白について

あけましておめでとうございます。2012年の年末は、カウントダウンライヴには行かず、家で紅白歌合戦を観ていました。久々にじっくり観た。面白かった。それぞれの短い持ち時間にいろんな演出とドラマが凝縮されていた。最初に痛感したのは、これは今年に始…

2012年の5曲+30曲

2012年を振り返って、個人的にすごく心に響いた5曲をピックアップ。 選ぶのに悩むかと思ったけれど、結果的に自分が書いたブログ記事のまとめになりました。 XINLISUPREME「Seaside Voice Guitar A.D.」「2012年、個人的に響いた1曲――XINLISUPREME「Seaside …

2012年、個人的に響いた1曲――XINLISUPREME「Seaside Voice Guitar A.D.」

2012年を振り返って、よかった作品、好きな作品は沢山あるけれど、「個人的に響いた1曲」は断然これだったなあ。XINLISUPREME「Seaside Voice Guitar A.D.」。 正直、聴く人を選ぶたぐいの音楽だとは思う。スピーカーが壊れたかと思うくらいのノイズが詰め込…

もはや平和ではない

12月12日、タワーレコード限定の500円シングルとして、うみのて『もはや平和ではない EP』がリリースされた。ようやく、この曲が音源化された。この曲を最初に知ったのは今年の春のこと。笹口騒音ハーモニカの弾き語りで、どこかのライヴで観たのがきっかけ…

祈ることの力 〜GREAT3「彼岸」によせて

■R.I.Pと言えないツイッターで訃報を知ることが多くなった。僕の知っている誰かが、誰かの死を僕に伝える。たとえば昭和の名優。つい最近までテレビの中で活躍していたタレント。数々の名曲を残した偉大なるミュージシャン。映画監督。いろんな人の死が、情…

95年の“渋谷系”の話/その頃のぼくらといったら、いつもそんな調子だった

1990年代に世界同時多発で盛り上がった“渋谷系”ムーブメントを象徴する楽曲を、現在のインディーズアーティストがカバーしたコンピレーションアルバム「渋谷系 リスペクト」が、3作連続でリリースされる。 (〜ナタリー「パーフリからCymbalsまで「渋谷系リ…

10-FEETの「つなぐ言葉」と、くるりの「まぜる言葉」

557日後の邂逅2012年、9月19日。京都を拠点に活動をする二組のロックバンドが、ニューアルバムを世に発表した。 くるりの『坩堝の電圧(るつぼのぼるつ)』と、10-FEETのアルバム『thread』。同世代であり、互いに強い地元への愛情を持ちつつ、様々な音楽の…

10-FEET“シガードッグ”と「ギャグの形見分け」

備忘録のようだけれど、気付いたことを後で思い出せるように、きちんとここに書いておこう。今年の夏、RUSH BALLで観た10-FEETのライヴ。takumaは、ニューアルバム『thread』に収録された“シガードッグ”を披露する前に、こんな風に言っていた。「先月37歳に…

「そんな場合じゃない」という時にこそ、音楽が鳴っていてほしい

くるりのニューアルバム『坩堝の電圧(るつぼのぼるつ)』を聴いている。とても素敵な音楽で、そして時代というものにとても誠実に向き合った表現で、本当はそのことについて書こうと思っていたんだけれど、今日は、取り急ぎ、別の話。 ■中国の情勢と公演中…

2012年の「シーンの垣根を壊した5曲」(その3:ryo(supercell)feat.初音ミク“ODDS&ENDS”)

2012年の「シーンの垣根を壊した5曲」(その1:米津玄師“vivi”/livetune feat. 初音ミク“Tell Your World”) http://shiba710.blog34.fc2.com/blog-entry-512.html 2012年の「シーンの垣根を壊した5曲」(その2:ナノウ”文学少年の憂鬱”) http://shiba710.…

ウィキペディアにのってないロックヒストリー 書評『ダンス・ドラッグ・ロックンロール』【追記あり】

久保憲司さん著、鈴木喜之さん監修の一冊。出版社より献本いただきました。ありがとうございます。まずは目次から。第1章:ストーン・ローゼズ/プライマル・スクリーム/オアシスストーン・ローゼズは何がスゴかったのか? エクスタシーというドラッグ ローゼズ…

2012年の「シーンの垣根を壊した5曲」(その2:ナノウ”文学少年の憂鬱”)

■2010年末〜2011年春に生まれていた萌芽前回の記事2012年の「シーンの垣根を壊した5曲」(その1)http://shiba710.blog34.fc2.com/blog-entry-512.htmlでは、米津玄師“vivi”と、livetune feat. 初音ミク“Tell Your World”を取り上げた。そこで書ききれなか…

サカナクション“夜の踊り子”と、暗がりを歩く子供たちの「リトルネロ」

■人はリズムとメロディがないと、繰り返しに耐えることができないたぶん、最初にそのことを思いついたのは、友人と飲みながらの他愛もない会話がきっかけだったと思う。「アパレルショップの店員って、なんで“歌う”んだろうね?」 「歌う?」 「昔に柳原可奈…

2012年の「シーンの垣根を壊した5曲」(その1)

2012年も半分以上がすぎ、自分が聴いてきた、熱くなった音楽を振り返る。いろんなことを語りたいんだけど、特に、ボーカロイドやインターネットミュージックを基点にした音楽に、やっぱり重要な起点となる曲をいくつも知ることができた実感がある。ぐつぐつ…

雷雨中断のRADWIMPS at SETSTOCK '12 レポート

ライヴが終わったあと、しばらく呆然としていた。放心状態だった。それくらいの体験だった。 10周年を迎えた西日本最大級の野外フェス「SETSTOCK '12」。その1日目のヘッドライナーをつとめたのがRADWIMPSだった。ちなみに、彼らが2012年に出演した夏フェス…

Fuji Rock Festival '12 3日目感想まとめ

3日目も快晴。いやあ、人が多い! 今までにないほどの人出だと思うな、これ。苗場に向かう道もかなり渋滞していて、駐車場を降りて会場に入ると、もう昼を回ってた。この時点で、今日一日が行列や混雑を抜けてどう快適に過ごすかというテーマが決定。グリー…

Fuji Rock Festival '12 2日目感想まとめ

昨日に続いて、「ツイートするつもりだったフジロックのライヴ感想まとめ」です。やっぱり携帯の電波は入らず。人も多い! でも、それを除けばすごく快適な場所でした。 ■SEUN KUTI & EGYPT80 13:00〜 グリーンステージいざ、二日目。この日は基本的にホワ…

Fuji Rock Festival '12 1日目感想まとめ

いやあ、楽しかったね、フジロック。3日間あんなに晴れたのは初めてだったと思います。 そういうわけで、フジロックの雑感をまとめてアップします。ほんとはツイッターでいろいろ呟こうと思ってたんだよなあ。でも会場ではほとんど電波が入らず。グリーンス…

FUJI ROCK 持ち物リスト(個人用)

(※この記事はフジから帰宅後に書いてます) 考えてみたら、フジ出発前っていつもバタバタで、原稿の〆切抱えながら荷物のパッキングして、 そのせいで忘れ物したりして、いつも後悔するんだよなあ。 しかも毎年「フジロック 持ち物リスト」とかでググったり…

アジカン「リライト」とAKB48「ヘビーローテーション」から学ぶ、売れるメロディを書くための「たったひとつの冴えたやりかた」【追記あり】

ASIAN KUNG-FU GENERATION(=アジカン)の楽曲が持ってるメロディの特徴を追っていったら、「あれ? これロックバンドとかアイドルとかボカロとかジャンルに関係なく、日本における“売れる曲”を書くための黄金メソッドなんじゃない?」と気付いた、というお…

『おおかみこどもの雨と雪』が描いた母性について

『おおかみこどもの雨と雪』を観た。 (以下、ネタバレ要素は含んでいませんが、作品に関して全く情報を持たずに鑑賞したいという方は気をつけてご覧ください) なんだか、とても温かいものを受け取ったような感覚。それが第一印象。そして、感服したのは王…